BOOK&

小説、エッセイ、たまに哲学。マイペースに読み進めてます。

リチャード・パワーズ「オルフェオ」

またまた変わったものを読んでみました。

 

オルフェオ

オルフェオ

 

 

 

説明が難しいので、またアマゾンさんの内容紹介から。

 

微生物の遺伝子に音楽を組み込もうと試みる現代芸術家のもとに、捜査官がやってくる。容疑はバイオテロ?逃避行の途上、かつての家族や盟友と再会した彼の中に、今こそ発表すべき新しい作品の形が見えてくる―。一人の音楽家の半生の物語は、マーラーからメシアンを経てケージ、ライヒに至る音楽の歩みと重なり合いながら、テロに翻弄される現代社会の姿をも浮き彫りにしていく。危険で美しい音楽小説。

 

音楽と微生物の遺伝子という突拍子のない組み合わせに妙に惹かれて借りました。

 

しかし、難解ですね。わりと支離滅裂な展開で、音楽用語もばしばし使われていてだいぶついていけなかった。

 

「幸福の遺伝子」を読んだことがあったのできっと風変わりなんだろうとは予想してたものの、余裕で上回っておりました。

 

それでもこの人の文章は好きだなぁ。街を行きかう人やご近所の描写とかが鋭い。

ストーリーどうこうより、表現力を楽しむ方向に切り替えた。

 

音楽って別に聞こえなくてもいいのか。

ずっとあり続けるために必要なのが自己複製の力(=微生物)というシンプルな答え。

そこに至った、初老の現代芸術家エルザの挫折が事細かに示されるのでそれを飽きずに読めるかがこの本を完読できるかのカギかと思います。

 

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」をアメリカ人が解釈するとこうなるのかな。