tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

森達也「神さまって何?」

自分が死ぬことを知ってしまったから、人は宗教を必要とする。

しかし、これは容易に転換する。

死への恐怖を和らげる宗教のシステムが時として生から死へのハードルを下げてしまう場合がある。

 

というメッセージに、テロを起こす側の気持ちが100分の1くらいわかった気がした。

死ぬことが怖くなくて、死後の世界での幸福を信じられるのなら、理性のフィールドを超えた世界が見えていてそれは常人には見えないから怖い。

 

日本人の特性は神さまの不在(=無宗教)によるもの説にも激しく同意。

 

1.集団の意見に同調しやすい

2.大きな権力にあまり逆らわない

3.あいまいな返事

 

遠藤周作「沈黙」に出てくる、「日本人は人間を超えた神の存在を理解できない」という宣教師の衝撃的なひとこと。代わりの道しるべとして身近な権力や集団の空気に従ってしまうのか。

 

そして、どんな宗教にも特殊性・普遍性がある。メディアで新興宗教が取り上げられると特殊性ばかり強調される一方、救いを求める人の思いに呼応する普遍性がキリスト教などのメジャーな宗教と同様にあるという切り口も言われてみれば納得。知り合いに新興宗教に入ってる人はいるけれど、頼らざるを得ない弱さや事情があったのかもしれないと思った。

 

神さまってなに? (河出文庫)