tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

白川密成「ボクは坊さん」

ゆるりとした空気感のお坊さんが表紙の仏教エッセイ。

 

世界で唯一の密教学科のある高野山大学で学び、

四国で祖父のお寺(栄福寺)を継いだ白川さん。

 

生活と地続きのものとして仏教を落とし込んでいく実践的姿勢にしびれた。地元書店に新卒入社した経歴も異色。そののち、お坊さんとしての生活が始まり人の生死に立ち会うのだけど、エピソード紹介から仏教書の解説まで守備範囲広い。

 

引用されていた仏教書の中で、まさにそうだなと最近思っていた一節を発見。はるか昔に知恵のある人が言い切ってくれたことにじんわりした安心。いつの間にか近くにいる人たちから、その性格やものの見方をインストールしているよう思っていて。

「どのような友をつくろうとも、どのような人につき合おうとも、やがて人はその友のような人になる。人とともにつき合うというのは、そのようなことなのである」

 

ほか気になりポイント→

 

・「空」には「疑いの視線」が宿っている

「空」とは「関係性」のこと。あらゆるものが、他の存在の影響の中で生じているので、ひとつ、ひとつの個体には固定的、実体的な性質はない。

ふーむ。

・「保存装置」としての宗教

人が”あること”を思想し、ある地点にたどり着いた。それを長い時間残したいと思ったことから意図的に宗教の形を利用したということもあるのでは?と問う。

 

 

ボクは坊さん。
ボクは坊さん。
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