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tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

角田光代「紙の月」

おもしろかった。

わかば銀行の支店で契約社員の女性が約1億円を横領。

というニュースが出て、当の梅澤梨花は行方不明。

 

社会を騒がせる横領事件と人のお金を自分の口座に移す自然さとのギャップ。

大学生の光太と出会ってしまったことで、横領に手を染めてしまう。

読む前は、女たらしのだめんずに利用されるんだろうなと思っていた。それが真反対で、梨花が光太を利用している怖さがひたひたと迫る。

モラハラの気がある夫、子どもに恵まれないこと、仕事にも肯定できる価値が見いだせないこと。ただの不倫で終わる人もいたと思う。

そこでとどまれないのが梅澤梨花という人間で、梨花を知る女性たちの中にもあるスイッチだった。読んでいて、自分はここまで暴走できないけど、理解できてしまう書き方だった。

 

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