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tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

ヘミングウェイ「移動祝祭日」

小説

ちょうど、旅に行く前のこと~

神楽坂のかもめブックスさんで見つけた本。

土曜文庫っていう名前も、黄色の装丁もめずらしく

わくわくした。

 

さて、肝心の内容は、ヘミングウェイの修業時代のパリ暮らしに

ついてでした。

エッセイのように思えるのだけど、フィクションもどこかに

そっと織り交ぜてあるような。解説で遺作と知ってちょっとびっくり!

老人と海」「武器よさらば」を飛ばして、いきなり出会ったヘミングウェイ

村上春樹をさらにタフにしたような、生活に根差した作家であることが

びしびし伝わってくる。

 

時にお金に困りつつも、書くことで生活すると決めた芯の強さと

奥さんとの満たされた愛情関係で、読んでると胸があったかくなってきて

わりと前向きにがんばってこうという気持ちになる。

 

当時の文化人との交流も具体的に描かれていて、

特にスコット・フィッツジェラルドとの友人関係(というかお世話状態)

が友情のひとつの形である気がした。

 

若くして才能に恵まれたスコットは妻ゼルダに嫉妬され、金儲け優先・夜ごとのパーティーで身を持ち崩していく。しごくまっとうな助言をするヘミングウェイ

 

私は、だれでも、自分の書ける最上のやり方以外の書き方で、ものを書いたら、きっと自分の才能をこわしてしまうという確信をもっていると言った。ところが彼は、自分が本物のストーリーを最初に書くのだから、しまいにそれをこわしたり変えたりしても、自分には何の害にもならないんだ、と言った。

 

ミッドナイト・イン・パリ」という映画が、ちょうどその頃のパリの知識人

たちの華やかな集いをテーマにしてて、これ観てたことでイメージしやすかった。

 

移動祝祭日 (土曜文庫)
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アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway
土曜社
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