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tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

瀧本哲史「武器としての交渉思考」

めずらしく真面目に、仕事関係での解決のヒントを求めて手に取った。

答えは4時間目、「交渉の争点」を図にして、アパレルのマーケティングを例にとって解説されていた。お願いごり押しだけでは話が前に先に進まない現実に、少し光を。

「交渉」なんて論理立って習うことないし、OJTで上司から盗めみたいな面が強い中、こうして新書で読めるのは恵まれたことだと思う。良書。

特にエッセンスがあると思われたのが、2時間目と4時間目かな。

 

2時間目 自分の立場ではなく、相手の「利害」に焦点を当てる

・大事なのは、自分の立場ではなくて、相手側のメリットを実現してあげること。そのうえで自分もメリットが得られるようにすること。

当たり前だけど、交渉した相手との関係はずっと続いていくわけで、お互いのちょうどいい合意点を探る、深い相互理解をもとにしたコミュニケーションという。

 

4時間目 「アンカリング」と「譲歩」

・アンカリングは、最初の提示条件(=アンカー)によって交渉相手の認識をコントロールすること。練習問題でアメリカ大統領選のポスターで勝手にカメラマンが撮った写真を使った場合の切り出し方が出ていた。

普通は、いくらこちら側が払うかっていう提案を思いつくけど、これは意表を突く提案だった。うーん、ビジネスとしてはいいけど、"正しいことが良いことってわけじゃない"という恩田陸の小説の一節が頭に浮かんだ。

・譲歩については、無条件で相手の譲歩を受け入れずいったん考える時間をもらう。

車のディーラーが無料の保険をオプションとしてつけてくれる真の目的は、保険の切り替え時期の情報を手に入れ、次の保険のセールスをするためというような相手のメリットが隠れていることがあるため。

 

非合理的な人への対応法も記されていて、どっちかというとこちらの対応が必要な方が日常では多い気もした。

 

 

 

武器としての決断思考 (星海社新書)
瀧本 哲史
講談社
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