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tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

森博嗣「彼女は一人で歩くのか?」

手に取ったきっかけは、ニュースで見た

本の宣伝担当の人工知能bot

別シリーズに出てくる教授が自動で話しかけに対して答えを返してくれる

っていうもの。

 

news.kodansha.co.jp

 

ウォーカロン(walk-alone)人工細胞で作られた生命体。

一方、「人間」は人工細胞の移植技術が進んで、体の部位を代替していくことで半永久的に生きることが可能になった。こうなってくるとウォーカロンと人間の違いは

「野生の動物か、それとも養殖された動物かの違いに近い」という。

 

さて、ここでひとつ大問題が起こる。人口減少。なぜか受精せず、生殖できないという人類史上初の事態。ピュアな人工細胞に問題があって、謎の病原体に対処できないのではないかという説がメジャーみたい。ウォーカロンも子供を作れない。(とされている)

 

というわけで、世界は争いなく表面的には平和なのだけど、この本の主人公

ハギリが何者かに命を狙われたり、国家絡みの機密がほのめかされたりグレーな雲行き。ハギリの研究テーマは、ウォーカロンと人間の識別。事件はすっきり解決せず次巻へと続いていくような終わり方だった。

 

この本の静かな怖さって淡々とした語り口で、情緒少なめな

トーンから来てると思う。湿度低めで理系の文体、きわめて男性向け。あるいは通勤向け。

 

 

 

彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? (講談社タイガ)
森 博嗣
講談社 (2015-10-20)
売り上げランキング: 23,145