tunamayoの日記

小説、エッセイ、経済書を中心に日々こつこつ。積読との戦い。

森絵都「つきのふね」

”人より壊れやすい心に生まれた人間は

それでも生きていくだけの強さも

同時に生まれもってるもんなんだよ”

 

中学生のさくら、親友”だった”梨利、梨利のことが好きでストーカー呼ばわりされてる勝田くん、人類を救うという宇宙船の設計図をひとり引きつづける智さん。

 

非行グループに引き寄せられ、どんどん遠くにいってしまう梨利と近いようで遠くを見つめている智さん。

 

さくらも2人の引力で軸がユラユラしてくるのだけどきちんと日常を生き、大事なひとを守る強さを持つ。

勝田くんの必死な空回りが途中から切なくなってくるほどシリアスな展開になってくるのだけど、あたたかいココアを手渡されたような終章にほっとした。

 

むかーし読んだことがあって、懐かしさで手にとってみたところ、すっかり中学生目線で一気読みしてしまった。

 

森絵都さんは、「風に舞いあがるビニールシート」で2006年に直木賞を受賞されてて、

今は大人向けのものを多く書かれてるのだけど、児童文学の良さはずば抜けてると思う。

 

「カラフル」「リズム」「アーモンド入りチョコレートのワルツ」の繊細で淡い世界はいくつになっても楽しめる(と最近発見したよ)

 

つきのふね (角川文庫)
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森 絵都
角川書店
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