なんとはなしに甘い小説が読みたくて衝動買い。
全国各地にある「恋人の聖地」を舞台にしているらしい。
窪美澄「たゆたう ひかり」は、親も病気になってしまう年頃になったんだなぁとしんみり。淡い恋もほのかに発光して救いに。
三浦しをん「聖域の火」は、地元広島の弥山にある「消えずの霊火堂」が舞台でここそういえば行ったことある!というプチ興奮。天狗伝説は完全にスルーしてた。
甘々ではなく、大人の女性たちの不器用で傷つきやすい心が伝わってくる短編集だった。傷ついてるから、今の恋を最後にしたいと思ったり、次に見つける恋を最後にしたいと思うのだろうなぁ。がつがつしたエネルギーがもうないという感じ。
自分も30代に突入し、若者ゾーンではなくてこちらにカテゴライズされることをひしひしと感じた。
新潮社 (2013-05-27)
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